イベントのお支払いは、キャッシュレスで

株式会社スマイルズ PASS THE BATON事業部 箕浦 さま

箕浦さま

株式会社スマイルズ PASS THE BATON事業部

箕浦 さま

株式会社スマイルズが運営するPASS THE BATON MARKET(パスザバトン マーケット)は、「もったいない」や「困りごと」に向き合い、世の中に届ける場として、企業のデッドストック品や規格外品、倉庫に眠っていたアイテムを販売するイベントです。2021年4月に港区で開催された「PASS THE BATON MARKET Vol.4」には2日間で約3,600名が来場し、倉庫に眠っていた14,897点のアイテムが生活者の方々にバトンされました。ました。そして、イベントでのお支払い方法は「キャッシュレス」のみ。今回はその理由を事業部長の箕浦さまにうかがいました。

倉庫に眠っていた「まだ使えるもの」を、世の中へおくりだす

ーPASS THE BATON MARKETとはどんなイベントですか?

PASS THE BATON MARKETは、「既存の商流では行き場を失ってしまって、倉庫に眠らせていたもの」を世の中にちゃんとお届けしようという取り組みです。企業の抱えるB品やデッドストック品、具体的にいうとECでの戻り品や、お店で試着時に口紅がついてしまった商品、生産過程で傷がついたり、食器に黒点が入ったりしたものなどを取り扱っています。


2021年4月に開催した第4回目のイベントでは、「日本の倉庫を空っぽにしよう」をテーマに掲げました。倉庫を空っぽにすることで、空いたところに思い切ってものづくりができる、新しいクリエーションが生まれる。そう思い描きながら取り組んできました。

ー今回のVol.4のイベントは、54ブランドが参加されたとうかがいましたが、今回初出店の方もいますか?

そうですね。PASS THE BATON MARKET自体は2019年に第1回目を開催しているのですが、今回初めて出店いただいたところが大半です。(※Vol.2、Vol.3はオンラインのみで開催)


ー今回PASS THE BATON MARKETに出店された企業さんはどんな理由で参加されているのでしょうか?

例えば、今回出店いただいた良品計画さんは、物流チームの方がブースに立ってくれていたんですが、日々ECの戻り品や、店舗からの返品商品などに囲まれて仕事をしている方たちなんです。そんな商品たちを「まだ使えるのに」と思いながらも、処分する日々に疑問を感じているそうなんです。


こんなふうに「なんとかしていかないといけない」と自分発意の理由から出店されている企業さんや、SDGsなどの取り組みを全社的に進める一環でご参加いただいた企業さんもいます。


ーそうなんですね。出店企業のみなさんが共通にもたれている課題感はありますか?

“売り場所がない、既存の商流では消化ができない”ということに尽きるかなと思っています。

細かい話にはなるのですが、アウトレットモールに並んでいるのは“既存の商流で売れ残った”A品がほとんどなんですよ。一方でアウトレットにすら出せない商品もあり、それが試着している時に口紅がついたものやECの戻り品、生産過程のB品なんです。


私自身、PASS THE BATONに携わる前は、“売り場所がない商品が存在し、まだ使えるのに廃棄されている”という事実を知りませんでした。

そこで、今回のPASS THE BATON MARKETで大事にしたかったのは、この事実を生活者の方々に知ってもらう、ということだったんです。


もちろん企業はそれぞれに課題解決のための取り組みをしています。しかし、その取り組みを生活者に見えない形で進めるのではなく、「これはこういう理由があって売れ残っているけれども、まだ十分利用できるものだよ」と生活者の皆さんに伝える。そうすればみんなでこの状況を変えていけるんじゃないか、と考えています。


ー実際にどんなものが販売されているんですか?

大きく分けるとファッション、生活雑貨、食品、植栽です。服はもちろん、お店で使っていた什器や、大型の家具や椅子、お店で展示されていたものや、ECの戻り品。「色がイメージと違った」などの理由で返品されてしまったものが多く並んでいました。食品だと、コロナ禍で売れなくなってしまったものや、賞味期限が迫ったものなどですね。


その他、海外で製造された製品で、使うのには問題ないけれど、日本の検査基準をクリアできなかったものも並びました。日本の製品の基準は高いので、日本のものづくりは発展したという反面、厳しすぎて弾かれているものがたくさんあるんです。お客さんからも「どこがB品なんですか?」と聞かれるものもありましたね。

イベント運営で、一番不安だったのが「決済」まわり

ー 支払い方法をキャッシュレスのみに限定されていましたが、どういった経緯だったんでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の影響もあり非接触での決済を進めたかったという点と、第1回目にオフラインでイベントを開催した際に、売り上げの現金比率が10%を切っていたので単純に現金はいらないかなと思っていたからです。


ーそうだったんですね。では第1回目の時もキャッシュレス決済対応はされていたんですね。

第1回目の開催時の支払い方法は、現金とクレジットカードだけでしたね。

でも、現金のオペレーションがすごく大変で、イベント時はなおさらなんです。売上金や釣り銭をどうやって入金しに行くか、その現金を誰が運ぶか、本社に運ぶとしても途中で襲われないか、かといって回収業者にお願いすると高くつくとか……。そういう話もあり、オペレーションがすごく複雑になるので、個人的には最初から現金をずっとやめたいと思っていました。


社内ではもちろん「現金しかない人がいたらどうするんだ」という議論はありました。しかし、最低限のリスクヘッジとして、現金を一部用意し、お声がけされれば対応できる準備はしていたので、理解を得られましたね。実際にイベント当日は現金でお支払いをされる方がいましたが、件数でいうと数名だったので、みなさん現金がなくてもやっていけるんだろうなと感じました。


くわえて「キャッシュレスにしよう」と決めてから、事前告知や会場で配布したリーフレットや注意事項のチラシにも記載するなど徹底して情報発信しました。その甲斐あって、お客さまからの大きなクレームもなかったです。


また、2019年の第1回目のイベントでは、合計3台の決済端末を使って集合レジで対応をしていたのですが、レジブースに行列ができて、さばききれなくなっていました。そこで今回は集合レジではなく、エリアごとに会計できるオペレーションを整えました。


ー今回会計できる場所を増やすことでスムーズに進みましたか?

開催1日目は、全ての会計スペースに1台ずつ STORES 決済端末 を準備していたんですが、人気のエリアだとお客さんが殺到したこともあり、1台ではまわらないという声もありました。そこで1日目の営業が終わってから、状況を確認し、必要なところには予備の決済端末をおいて2台で運用しました。


ーそうだったんですね!今回はスマレジさんと連携してご利用いただきましたが、STORES 決済 を導入いただいたきっかけはなんだったんでしょうか?

「2度打ち」しなくて良い運用をしたかったので、導入が決まっていたスマレジと連携できる決済サービスという点で選びました。やはりPOSレジで入力して、決済サービスでもう一度入力する運用となると、金額がずれてしまう可能性があります。この規模のイベントの場合、収拾がつかなくなってしまうので、ここは重視していたんです。


また、この規模感のイベントというのは、正直初めてで、イベントの中で一番不安だったのが決済まわりだったんです。エリアによっては普段接客業務に携わっていない方もレジ対応をするオペレーションだったのですが、STORES 決済 の担当の方が、そういったところのサポートも必要に応じてやりますよと言ってくれたり、臨機応変な対応もあったりと、もっとも気がかりだった決済まわりの不安を払拭してもらえたのは大きかったと思います。


ー今回は普段は接客・販売などを担当されない方がレジの操作をされるということでしたが、何か事前に準備などもされていましたか?

そうですね。操作方法から返金対応まで一通りマニュアルを作成してレジを担当する方に渡していました。

でも、あまり読んでもらえず、1日目はiPadと STORES 決済端末のペアリング方法や、スマレジの操作方法などで質問が多くあったんです。ただ、2日目になると質問が一切来なくなりましたね。そういった意味では、一度使ってみれば初心者の方でもすぐ慣れてもらえるんだな、イベントにも向いているなと思いましたね。


今後は日本中の倉庫が空っぽにするべく、定期開催や地方での開催も

ー今後挑戦したいことを教えてください!

PASS THE BATON MARKETは定期開催していく予定で、今年度は年に2回、来年度は年に4回くらい開催したいなと思っています。今回はフードもファッションも全部あわせたイベントでしたが、例えばPASS THE BATON MARKETフードや、PASS THE BATON MARKETファニチャーなど分科会もやりたいなと思っています。


ゆくゆくは地方での開催や、PASS THE BATON MARKETをパッケージ化して、地方行政や地方の企業さんが集まって開催するところまでできると良いなと考えています。そうすれば、日本中の倉庫が空っぽになるんじゃないかと思っています!

編集後記

企業がかかえる「世に出回らないもの」「世に知られていないもの」の存在について今一度立ち止まって考えてみる、そんなきっかけをいただいた取材でした。 また、“世の中に出ることなく、いずれ廃棄されてしまうもの”を、次の使い手へ届ける、まさにその瞬間を STORES 決済 を通してお手伝いができることを、とても嬉しく思います。これからも素敵な取り組みをサポートできるよう尽力していきます!